1 栗ばあちゃん
とある朝の出来事
突然、女湯ののれんから出て来たおばあちゃん。
「栗、10個ちょうだい!」
あっけにとられていると
「友達にあげるんよー!」と元気のイイ声。
イエイエ、僕がびっくりしているのは、栗を10個も買うという事じゃなく
【あなたの姿なのよ!!】
本当に小さな小さな手ぬぐいで、
隠すつもりがあるのか・ないのかわからないぐらいの
堂々ぶり。
ロビーにいるお客様の目線が痛いぐらいに突き刺さり
何とかおばあちゃんを中に連れて入ろうと努力する。
「後で持って行きますよ」「お代は後でいいですよ」
なんていう言葉もむなしく長々と世間話を始めるおばあちゃん。
《そんな話は、後でゆっくり聞いてあげるよ》
とばかりに手早く栗を10個袋に詰め渡そうとするが
こんなときに限って、肝心の袋がナイ!!!
そんな行動が本当に早く行われたのか、長い時が経っていたのかは定かではないが元気なおばあちゃんは、思いっきり
「おしり」 を出して、のれんを後にした・・・・
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